AppleのiPhoneやサムスンのギャラクシースマートフォンに採用されているコーニング社のゴリラガラスディスプレイですが、新たにサファイアに近い傷耐性とゴリラの靭性を兼ね備えた新素材を開発していると『CNET』が伝えています。
新保護ガラスプロジェクト「ProjectPhire」は、コーニング社役員 James Clappin氏により、ニューヨークの投資家ミーティングで金曜日に発表されました。
新保護ガラスの販売は、2015年後半に
氏は、同社は今年後半には、新素材の販売を開始する予定であると説明しましたが、その他の詳細については触れていない模様です。
「サファイアは、耐傷性に対するパフォーマンスは優れていたが、落下時にあまり良い結果を残せなかった。」とClappin氏は、イベントで説明しています。
続けて、「我々は、サファイアに近づく耐傷性を持ち、ゴリラガラス4と同等の優れた落下時の耐衝撃性を提供する製品を作成した。」と述べています。
コーニング社は、TVディスプレイと光ファイバー用ガラスによって収益の大部分を支えていますが、ゴリラガラスは、同社にとって重要な成長分野となっています。
ゴリラガラスは、現在モバイルデバイス用の強化ディスプレイガラス市場において支配的な地位を築いています。
AppleのiPhone 6 / 6PlusとサムスンのGalaxy Note Edge / Note 4などを含め、30億台の電子機器で採用されています。
ゴリラガラス4について
Gorilla Glass 4(ゴリラガラス4)の強度は、iPhone6 / 6Plusに搭載されている前バージョンGorilla Glass 3に比べて約2倍になり、これまで以上に割れにくいという特徴を持ちます。
Gorilla Glass 4は、1mの高さからの落下実験において、80%の確率で割れないという結果を示しました。
また、厚みはGorilla Glass 3に比べて25%薄くなり、強度と実用性の両立を実現しています。
新保護ガラス採用は、2016年のiPhone7から?
新保護ガラスの販売は、今年後半になるようなので、今年9月に発売されるとみられるiPhone6s(仮称)への採用は難しいものと考えられます。
そのため、iPhoneへの採用は、2016年発売予定のiPhone7(仮称)以降になることが予想されます。
先日、反射しにくい新技術サファイアに関する情報が伝えられたばかりですが、果たして次世代iPhoneのディスプレイには、「新技術サファイア」とコーニング社の新保護ガラス、どちらのガラスが採用されるか?
俄然、活気づく新ガラス素材ですが、引き続き注目していきたいと思います。