画像元:flickr
Appleは、価格を大きく引き下げた4インチモデルiPhoneSEのリリースを発表しました。
iPhoneSEのデザインは、サイズ・重量ともにiPhone5sとほぼ同じですが、性能面では最新のA9チップ、M9コプロセッサ、静止画12メガピクセルiSightカメラを搭載し、4K動画撮影を可能にするなどiPhone6sと同等の高機能モデルとなっています。
カラーラインアップは、シルバー、ゴールド、スペースグレイ、ローズゴールドの4色展開で、側面のエッジ部分は5sのような光沢処理ではなくマットで落ち着いた質感に仕上がっています。
そのため、iPhone SEは、現行フラグシップモデルiPhone6sと旧ローエンドモデルiPhone5sの中間に位置付けられるミドルレンジモデルであるといえます。
iPhoneSEは、性能面でiPhone6sとほぼ同等と言えますが、Appleの新技術「3D Touch」や第2世代「Touch ID」を搭載していません。
3D Touchとは
昨年、iPhone6sに導入された「3D Touch」は、AppleWatchに採用された「Force Touch」技術をグレードアップしたもので、静電容量を感知する容量性センサーをディスプレイのバックライトに組み込むことで圧力の微妙な変化を測定します。
この測定データは、ユーザーが画面上をどれだけ強く押しているのかを判別するために、iPhoneの加速度センサーとタッチセンサーからの情報が組み合わされています。
ソフトウェア側では、iOSは「peek」と「pop」というコンテンツプレビュー、クイックアクションなどのような便利なジェスチャーに3Dタッチデータを変換します。
現時点では、iPhone6s / 6s Plusが「3D Touch」技術を採用している唯一のデバイスです。
iPhone5sの仕様を引き継ぐため「3D Touch」は非搭載か
iPhone SEに「3D Touch」技術が採用されなかった理由は、コンポーネントのサイズ調整や構造変更などに要するコストがネックになったと考えられています。
「3D Touch」は、4.7インチおよび5.5インチモデルiPhoneのために特別に作られています。
そのため、まったく新しいフォームファクターのために実用化することは困難だったことが予想されます。
また、iPhone 6s/6s Plusは、「3D Touch」技術を搭載することで、iPhone 6/6 Plusに比べて0.2mm程度厚みが増しました。
iPhoneSEに「3D Touch」を搭載するということは、iPhone 5sの筐体を再設計する必要があり、iPhone 6s/6s Plusと同様に厚みが0.2mm程度増加することを意味します。
それに伴い生産ラインを一新させるコストを追加する必要があるため、AppleにとってiPhoneSEに「3D Touch」を採用することは非常に難しい選択だったと推察出来ます。
参照元:appleinsider