市場調査会社『Counterpoint Research』により、Appleは、日本、中国、韓国におけるiPhone6とiPhone6 Plusの売り上げが急上昇したことが判明したと『cnet』が伝えています。
以前よりユーザーは、より大きな画面を持つモバイルデバイスを求めていましたが、Appleは、その他の競合Androidに比べて遅れをとる結果となりました。
同社は、ユーザーの需要を認め、市場占有率と顧客を取り戻すことを目的として、昨年9月にiPhone6(4.7インチ)とiPhone6Plus(5.5インチ)をリリースしました。
その戦略は、米国およびその他の国ではなく、ライバルであるサムスンが支配してきた韓国において成果を挙げているようです。
日本では、2台に1台はiPhone
日本では、11月中の全スマートフォンの売上高の51%をAppleが獲得していると伝えています。
日本は、以前よりAppleにとって大きなマーケットでしたが、今や 「Appleの中間期に向けての競争はますます激化しており、他メーカーがシェアを取り戻すことは難しくなっている」との見解を示しています。
また、日本のiPhoneユーザーの増大は、今後、Apple Watchの採択に影響を及ぼすかもしれないとも説明しています。
韓国では、サムスンの牙城に迫る
サムスンの本拠地である韓国では、Appleは、11月中の全スマートフォンの売上高の33%を占めました。
同社の韓国におけるリサーチディレクターTom Kang氏は、「韓国のスマートフォン業界の歴史の中で、海外ブランドは、マーケットシェアの20%を超えたことはなかった。」と伝えています。
続けて、「韓国は、常にグローバルスマートフォンのリーダーであるサムスンによって支配されています。しかし、iPhone 6/6 Plusは今までとは違い、競合他社のファブレットセールスを減退させました。世界で最もファブレット市場が加熱している韓国で、大型スクリーンを持つiPhoneの登場により、この渇きは癒されました。」と説明しています。
韓国でのAppleのセールスの一部は、同社の供給が需要に達することが出来たため、より高いものになったのかもしれないと結論付けています。
同氏は、もし、iPhone6 / 6Plusの供給量がもっと満たされていた場合は、Appleのシェアは40%にまで上昇したかもしれないと推測しています。
中国では、売り上げ45%増、市場シェア12%を記録
中国では、11月中のAppleの売り上げは、例年の45%以上増大しました。これにより、毎月の売上高の最高記録を達成しました。
『Counterpoint Research』は、この需要を、新しいiPhoneのフォームファクタに惹かれた「中国の都市に住む金持ちの消費者」のものであると推測しています。
中国におけるAppleの12%という市場シェアは、iPhone6の助けを借りて、地元の小米科技(Xiaomi)とLenovoに続く第三位に押し上げました。
同社のNeil Shah氏によれば、「iPhone6は、iPhone販売全体のうちの2/3以上を占め、11月の月次決算において最も人気のあるiPhoneモデルだった。」と述べています。
また、Appleは、新しいiPhoneを中国に進出させる際にトラブルに遭っていたことも指摘しています。
iPhone6 / 6Plusは、9月19日に米国及びその他の国で発売されました。しかし、中国では端末承認の遅れにより発売開始が送れ、一次発売国のリストから漏れることになりました。
中国のMinistry of Industry and Information Technology(中華人民共和国工業情報化部 : MIIT)は、小売業者が正式にそれらの販売を開始する前に、ネットワークアクセスのための新しいiPhoneを承認する必要がありましたが、その承認は9月下旬に通り、 最終的に10月に販売開始となりました。
Apple、10月17日(金曜日)に中国でiPhone6 / 6 Plusを発売
iPhone、世界で売り上げ26%増
世界的にみれば、2014年11月のApple、iPhoneの売り上げは、2013年の同月に比べて26%増加しました。
また、新しいiPhone6だけはなく、iPhone 5S / 5Cも売り上げを伸ばしています。
これは、新興市場のプリペイド顧客に向けたものであると『Counterpoint Research』は述べています。
同社によると、さらに人気を博す大画面ファブレット市場において、Appleは今まで以上にサムスンに挑む姿勢を見せることが予想され、また、人気に陰りの見えるiPadの需要を落ち着かせるのではないかとの見解を示しています。
参照元:cnet